史上最強のコンピレーション
イギリスの音楽雑誌『KERRANG !』って知ってますか?(THE DARKNESSと犬猿の仲の『NME』誌じゃないョ)
ロックバンド(特に新人)はこの雑誌でどう評価されるかっていうのがブレイクの目安みたいになってて、ちょっと前には、Funeral for A Friend が高評価を受けていた。
その「KERRANG !」が出した企画盤がコレ。
「KERRANG ! PRASENTIERT METAL KLASSIX」(ドイツ盤)。一見、海賊盤かと思うチープな雰囲気のジャケットなんだけど、当時3,000円以上したと思う。
なんでこれを買っちゃったかというと、ジャケットがバズことセバスチャン・バックの写真だったから(なんたるミーハー!)
その頃(1990年代の前半)は、HEAVYな音は自分的に"METALLICA止まり"だったんで、ANTHLAXやSEPALTURAの音なんて買ったはいいけど、あんまり聴けなかった。
だから、ほとんどまともに聴くこともなかったのに、この前久しぶりに(きっと2回目くらい)CDケースのパッケージを開けてみた。
「こ、これはすごいっ!」開けてビックリ、当時の(今も)ユニークなバンドが勢ぞろいの超豪華なコンピレーションアルバムだったのだ。
CDは2枚組になっていて、かなりコンパクトにまとまっており、ケースの幅は一枚分と同じ!(日本もこんなにコンパクトな2枚組を作ればいいのに、なんかやたら厚みがでるよねー、日本盤)
CD1はいつ聴いてもなんか不安な何ともいえない嫌な気分になるFAITH NO MORE
の「Epic」で幕を開ける。
続いて元気にANTHLAXが「Antisosial」で弾けて、ブラジルから突如出現したバンドSepultura(今や現代ヘヴィロックの先駆者)の「Murder」、続いて私の大好きなSKID ROWの出番だ。「Monkey Business」ってこんなCDの中でも全然負けてない、っていうかかなりHeavy。
あと、MANOWARとかACCEPT、DIOなどのベテラン勢や、珍らしーところではL7もあり、何故かMR.BIG
も入ってて、ラストは渋くNWOBHM(NEW WAVE OF BRITISH HEAVY METAL)のバンドSAXONで渋ーく締め括られる。
CD2は、今はどうしているのかUGLY KID JOEのおちゃらけナンバー「Everyhting
About You」で始まり、HELLOWEENの初期の代表曲「I Want Out」、続いて重鎮BLACK
SABBATHの「Paranoid」、MEGADETHの「Hangar18」なんかもある。(クレジットが「Hanger17」になっている、ヒ、ヒドイっ!)STEPPENWOLFの名曲、「Born To Be Wild」に続くのは、ANNIHIRATORのギターの音がカッコいい「Alison
Hell」。その後もRUNNING WILD、THE ALMIGHTY、果てはRAINBOWやJUDAS PRIESTの曲まであり、かと思うとALICE
COOPERの「Poison」のような曲もある。CD2ラストはDEEP PURPLE不朽の名曲「Smoke
On The Water」。
詳しい収録曲は以下の通り。
CD1
- EPIC / Faith No More
- ANTISOCIAL / Anthrax
- MURDER / Sepultura
- MONKEY BUSINESS / Skid Row
- COWBOY FROM HELL / Pantera
- AM I EVIL / Diamond Head
- METAL DAZE / Manowar
- KEEP YOUR EYE ON THE TWISTED / Pink Cream 69
- BURNING / Accept
- HOLY DIVER / Dio
- I WANNA BE SOMEBODY / W.A.S.P
- STILL OF THE NIGHT / Whitesnake
- BOMBENHAGEL / Sodom
- PRETEND WE'RE DEAD / L7
- LIVE WIRE / Motley Crue
- DADDY, BROTHER, LOVER, LITTLE BOY (THE ELECTRIC DRILL SONG) / Mr. Big
- AND THE BAND PLAYED ON / Saxon
CD2
- EVERYTHING ABOUT YOU / Ugly Kid Joe
- I WANT OUT / Helloween
- PARANOID / Black Sabbath
- HANGER17 / Megadeth
- BORN TO BE WILD / Steppenwolf
- ALISON HELL / Annihilator
- CHAINS AND LEATHER / Running Wild
- ADDICTION / The Almighty
- BUSINESS / Biohazard
- JESUS CHRIST POSE / Soundgarden
- ACE OF SPADES / Motorhead
- LONG LIVE ROCK N' ROLL / Rainbow
- POISON / Alice Cooper
- STREAM OF CONSCIOUSNESS / Kreator
- UNSUNG / Helmet
- PAINKILLER / Judas Priest
- SMOKE ON THE WATER (US-EDIT) / Deep Purple
きっちり、17曲づつというのは、いかにも几帳面なドイツっぽいね。(笑)
スラッシャーあり、正統派ヘヴィメタルあり、ハードロックあり、LAメタルもNWOBHMもあり、もちろんジャーマンメタルもありと凄い内容の濃いCDなのだ。
(その割りには、流行りものも幾つか入っているけど…)
まぁ、伝統的なメタルが下火になってグランジ、オルタナティブなどの「新興勢力」に凌駕されつつあった時代でもあり、ある意味「混沌とした時代にもう一度メタルを見なおそう!」みたいな趣旨もあったのかも。。
内容があまりにも濃すぎるため、一度聴くと「お腹いっぱい」って感じだけど、なかなか楽しめる一枚、いや二枚だ。
でも、もう入手できないだろうな、大事にしよっと。
2004年06月08日作成
2004年10月10日更新
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